合わせ目消し
複数のパーツを組み立てる。
という性質上、デザインにはない合わせ目がうまれる場所があります。
それを目立たなく、わからなくすることを「合わせ目消し」と呼びます。
「HG 1/48 レギンレイヴ(シン搭乗機)」では88mm滑空砲の砲身の合わせ目が目立つので、それを消していきます。
合わせ目消しに使う道具
- タミヤ瞬間接着剤(イージーサンディング)
- 紙ヤスリ(240番程度の粗さ)
株式会社タミヤから発売されている瞬間接着剤「イージーサンディング」を使用します。
硬化後に削ることを想定された瞬間接着剤であり、適度な硬度で削りやすい。
硬すぎないので微調整が行いやすく、重宝している瞬間接着剤です。
盛り付け後の削り込みは紙ヤスリの240番くらいの粗さのモノを使用。
- 盛り付け
- 削る
それを繰り返し、合わせ目を消していく……
立体的な凸凹な合わせ目を消していきます。
瞬間接着剤を用いた合わせ目消しがオススメな人
- 短時間で合わせ目を消したい人
- 塗装をする人
瞬間接着剤の利点は短時間で合わせ目消しが終わる事。
湿度によって硬化時間は変わりますが、10~30分くらいの待ち時間で削り込みが可能なのがメリットです。
ただし見た目としての合わせ目は残るので、「塗装」が前提です。
あくまでも立体的な合わせ目を消すモノだと割り切ってくださいな。
瞬着硬化スプレーを使用すると、さらに硬化を早めることが可能です。
もっとスピーディーに合わせ目を消したい場合にオススメです。
下地塗装
- 塗料の食いつきをよくするために。
- または成型色を隠蔽するために。
- そして色を統一するために。
などの目的で行う下地塗装。
スプレー系の下地材から筆などで塗ることを想定された下地材までいろいろなモノがあります。
下地塗装がオススメなシチュエーション
とはいえ絶対必要なモノではございません。
- 成型色仕上げ
- 異なる下地の色から同一の色を目指さない場合
- スピーディーに仕上げたい場合
などの場合はやらなくても良い工程です。
求めるゴールに応じて、工程を選択しましょう。
下地塗装に使用した道具
- U-35 ACRYLICS ジェッソ
- U-35 ACRYLICS ブラックジェッソ
- U-35 ACRYLICS イリデッセント ブロンズ
- 筆(主に平筆6号。細かい場所は面相筆)
ターナー色彩株式会社の水溶性の下地材。
U-35 ACRYLICSに含まれるジェッソ2種を混ぜて使用します。
さらにアクリル絵具の「イリデッセント ブロンズ」を混ぜ合わせて、茶系の控えめなメタリックに調色。
フレームなどはこの色でフィニッシュ。
ジェッソとは
主に美術方面で使用される下地材であり、支持体。
絵具の食いつきをよくするために用いられるモノです。
私の使用しているU-35 ACRYLICSのジェッソは水で希釈が可能。
そして臭いが少なく、梅雨時の換気が難しい時でも使いやすく、助かるところ。
そのままだと「やや厚め」な塗膜になるので、「ごく少量の水」を加えて使用しています。
ハンドピースの口径、コンプレッサーによりますが、エアブラシでの使用も可能。
乾燥前なら水で掃除が可能であり、乾燥後は「キッチン用のマジックリン」で掃除が可能です。
塗装
色を塗る工程であり、最終的な見た目へ大きく近づく工程。
私の大好きな工程です。
いろいろな手法がありますが、筆を用いて塗装を行います。
塗装に使用した道具
- U-35 ACRYLICS 各色
- ぺんてる ネオセーブル 平筆6号
- ぺんてる ネオセーブル 丸筆0号
- ウォーターパレット(別名ウェットパレット)
ターナー色彩株式会社が開発・販売を手掛けたアクリル絵具。
を使用します。
アクリル絵具に分類される絵具であり、別名「アクリリックス」とも呼ばれる絵具です。
乾燥前は水溶性、乾燥後は耐水性へと変化する性質を持ちます。
非常に濁りの少ない発色が特徴的。
透明性・耐候性・伸びの良さなど良いところが多く、そのなかでも……
による使いやすさに惚れ込み、2021年の始めあたりから使い続けています。
乾燥後の掃除には
- 塗装したけれど、なんだか違う
- パレットに残った絵具が乾燥してしまった
ということもあるでしょう。わたしがそうです。
その場合はアルカリ性の「キッチン用のマジックリン」で落とすことが可能です。
薄めずにスプレーをかけて数分待ち、水洗いしつつのスポンジ洗い。
製作後のパレットの掃除などに常備しておくと、安心です。
色レシピ(ざっくりと)
厳密に計ることはないので、ざっくりとした色レシピでございますが……
というひとつのご参考にどうぞ。
装甲等(ホワイト部)
- チタニウムホワイト 100%
装甲等(レッド部)
- ナフソール レッド ライト 50%
- ディオキサジン パープル 50%
フレーム等(ダークブロンズ部)
- ブラックジェッソ 30%
- ジェッソ 20%
- イリデッセントブロンズ 50%
フレーム等(シルバー部)
- イリデッセントシルバー 100%
シン(顔等)
- ライト オレンジ 50%
- チタニウム ホワイト 50%
シン(髪)
- ジェットブラック 40%
- ニュートラルグレー 30%
- ローアンバー 30%
シン(スーツ等)
- フタロ グリーン(ブルーシェード) 30%
- ニュートラルグレー 40%
- ジェットブラック 30%
シン(ブーツ等)
- ニュートラルグレー 50%
- ローアンバー 50%
シン(バンダナ等)
- チタニウムホワイト 70%
- ニュートラルグレー 30%
ドライブラシ
筆に塗料を含ませて、キッチンペーパーなどでカッスカスになるまで拭き取る。
その後、エッジなどをはたくようにこすり付けることにより、塗装が剥げた感じ。
などの演出ができるドライブラシ。
フレームなどに重点的に行っていきます。
ドライブラシで使用した道具
- イリデッセントシルバー(U-35 ACRYLICS)
- スマッジブラシ(100均のセリアで購入。化粧筆のひとつ)
色はターナー色彩株式会社のアクリル絵具である「イリデッセントシルバー」を使用。
塗装でも使いましたが、ここでも活躍します。
筆は100均のセリアで購入したスマッジブラシ。
ボカシなどの用途向けの化粧筆ですが、なにかと便利でヘビロテしています。
ウォッシング
ドライブラシを終えてからのウォッシング。
「汚してから洗い落とす」工程を経ることによる使用感の付与。
そしてスミイレも兼用することが可能なことから、好んで使用する技法です。
ウォッシングで使用した道具
- ホルベイン 透明水彩 セピア
- ぺんてる ネオセーブル 平筆6号
- スポンジなど
水彩絵具のなかでも「透明水彩」に分類される絵具を使用。
ホルベイン画材株式会社の透明水彩の「セピア」を使用。
そのままではなく、水で5倍ほど薄めて使用しています。
全体的に汚すときには塗装にも使う、「ぺんてる ネオセーブル 平筆6号」
凹みモールドなど影になる場所や、強調したいところに塗り残しがないようにササっと塗装。
拭き取りにはスポンジなどをポンポンと。
または重力を意識して動かしたりして拭き取りを行います。
乾燥した場合は水で湿らせた筆でサッとなぞれば、また拭き取れるように。
時間を置いても調整が行いやすく、臭いが少ないのが水彩絵具を使うメリットですな。
仕上げ
最終的な質感の付与。
そして塗膜を含めた作品の保護には欠かせない仕上げ塗装を行います。
仕上げ塗装で使用した道具
- グロスバーニッシュ(U-35 ACRYLICS)
- マットバーニッシュ(U-35 ACRYLICS)
- ぺんてる ネオセーブル 平筆6号
仕上げ材はターナー色彩株式会社のU-35 ACRYLICSシリーズのバーニッシュ2種を調色し、使用。
半光沢でありつつもやや光沢よりな質感を目指します。
筆は塗装でも使用した「ぺんてる ネオセーブル 平筆6号」を使用。
ウォッシングに水彩絵具を使用しているので、1層目は慎重に。
筆の通ったあとが重ならないように1層目を塗り進め……
2層目で1層目のフォローを行い、ここで終わったらイイナと思いつつも……
塗り切れていないところにさらに追加で塗装してフィニッシュです。
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