プラバン貼り付け
ディテールアップの手法はいろいろございますが、プラバンを貼り付けることによるディテールアップにチャレンジいたします。
今まで敬遠しておりましたが、株式会社ウェーブからディテールパンチが発売し、これを購入。
さっそく試してみよう、という運びです。
プラバン貼り付けで使用した道具
- ウェーブ HG ディテールパンチ 台形②
- タミヤ プラバン 0.3mm
- 瞬間接着剤
株式会社ウェーブのディテールアップ用の工具。
「HGディテールパンチ 台形②」を使います。
書類などをファイリングするときに使う2穴パンチ。
その複雑な形状のモノです。
パンチだけあっても意味はありません……そう、プラバンが必要です。
「HGディテールパンチ 台形②」の仕様として「0.3mm以下」の厚みまで……
ということで用意したのは株式会社タミヤのプラバンから、0.3mmのモノ。
「プラバン 0.3mm厚 B4サイズ (5枚入)」を用意。
「HGディテールパンチ 台形②」で切り出し、使いました。
切り出したプラバンの接着には瞬間接着剤を使います。
直接塗るのではなく、つまようじなどで「チョン」と塗るのが安全です。
下地塗装
さぁ下地塗装を始めましょう。
特に今回は必要性を感じるところ。
プラバンを貼り付けたことによって色がチグハグです。
もしかしたら大丈夫……かもしれませんが、下地の色の違いから発色が変わるかもしれません。
といったように同じ絵具・塗料をつかっていても下地の色で発色が変わることはありえること。
無難に、堅実に、下地塗装を行いましょう。
下地塗装で使用した道具
- ジェッソ(U-35 ACRYLICS)
- ブラックジェッソ(U-35 ACRYLICS)
- ぺんてる ネオセーブル 平筆14号
下地材はターナー色彩株式会社の「U-35 ACRYLICSシリーズ」に含まれる下地材を使います。
関節・影色にはブラックジェッソをそのまま使用。
その他の装甲色などにはジェッソとブラックジェッソをグレーに調色したモノを使います。
ジェッソですが用途としては模型で用いるサーフェイサーと似ているモノ。
細かい違いはありますが、美術方面で用いる下地材です。
U-35 ACRYLICSシリーズのジェッソは水溶性であり、乾燥後には耐水性へと変化する性質。
乾燥後はサラサラとした600番から1000番くらいの質感へ。
落ち着いたつや消しの質感になります。
下地塗装に使う筆はぺんてる株式会社のナイロン毛の筆。
「ぺんてる ネオセーブル 平筆14号」を使います。
大きめの筆ではありますが、下地塗装のような塗り分けの細かくない工程で活躍する筆です。
塗装
色を塗る工程である、塗装。
いろいろな手法がございますが、シンプルかつヒューマンパワー。
筆塗りで塗装を行います。
塗装で使用した道具
- U-35 ACRYLICS 各色
- グレージングメディウム(U-35 ACRYLICS)
- ぺんてる ネオセーブル 平筆14号
- ぺんてる ネオセーブル 平筆6号
- ぺんてる ネオセーブル 丸筆0号
ターナー色彩株式会社のアクリル絵具「U-35 ACRYLICS」を使います。
別名「アクリリックス」とも呼ばれる水溶性の絵具です。
ホワイト、パープル部分には同シリーズのグレージングメディウムを添加。
ぼかしやグラデーション技法に適したメディウム(添加剤)であり……
- 乾燥時間の遅延
- 透明性、流動性の増加
- 光沢感の獲得
などの効果があります。
筆はぺんてる株式会社のナイロン毛の筆を使用。
大雑把に「ぺんてる ネオセーブル 平筆14号」
小さいパーツに「ぺんてる ネオセーブル 平筆6号」
ワンポイントの部分塗装に「ぺんてる ネオセーブル 丸筆0号」を使います。
U-35 ACRYLICSとは
ターナー色彩株式会社から2020年12月15日に発売したアクリル絵具。
別名「アクリリックス」とも呼ばれる絵具です。
顔料濃度(色の素)が高く、濁りの少ない発色が特徴的。
また、「ヘビーボディ」と呼ばれる密度の高めの絵具であり、「筆塗り」に適した絵具です。
乾燥前は水溶性であり、乾燥後は耐水性。
もしも乾燥後に落としたい場合は、「キッチン用のマジックリン(アルカリ性)」で落とせます。
しかし、乾燥してから時間が経っている場合は落ちにくいことがあるので、過信は禁物です。
良いところが多い絵具ですが、そのなかでも「臭い」の少なさを気に入り、使い続けている絵具。
梅雨時の換気が難しいときでも塗装に専念することができ、「臭い」が気になる方にお勧めしたい絵具です。
ウォッシング
以上の工程を行うことにより、使い古した感じ。
年月が経過した雰囲気の演出が可能なウォッシング。
凹みに影色を入れることによる立体感の強調。
「スミイレ」を兼ねることも可能です。
ウォッシングで使用した道具
- ホルベイン 透明水彩 セピア
- ぺんてる ネオセーブル 平筆14号
- スマッジブラシ(化粧筆 100均のセリアで購入)
絵具は水彩絵具のなかでも「透明水彩」と呼ばれる絵具を使います。
ホルベイン画材株式会社の透明水彩「セピア」を水で3〜5倍程度に薄めたモノを使用。
それをぺんてる株式会社のナイロン毛の筆。
「ネオセーブル 平筆14号」を使い、大雑把に塗装。
キレイさよりも、塗り残しのないように塗りたくります。
その後、100均のセリアで購入した化粧筆「スマッジブラシ」で拭き取り、調整。
このときに重力の方向を意識し、筆を動かす。
そうすることで、雨が降り、汚れを伴いつつ流れ落ちた跡。
ドライブラシ
筆に絵具・塗料を含ませて。
キッチンペーパーなどで「カッスカス」になるまで落とし、調整する。
プラモデルのエッジや角などに、「はたくように」動かしこすりつける。
エッジや角の強調や、塗装が剥がれて金属が見える演出。
などに適した技法です。
ドライブラシで使用した道具
- 使い古しの筆
- ターナー アクリルガッシュ シルバー
筆は毛先がまとまらなくなり、塗装には適さなくなった筆を使います。
その時々で変わり、気分で選択します。
絵の具はターナー色彩株式会社のアクリルガッシュ「シルバー」を使用。
金属感の表現に使います。
仕上げ塗装
最後の工程である仕上げ塗装。
質感の方向づけと共に、作品の保護。
塗膜の保護などを行います。
仕上げ塗装で使用した道具
- マットバーニッシュ(U-35 ACRYLICS)
- ぺんてる ネオセーブル 平筆14号
ターナー色彩株式会社のU-35 ACRYLICSシリーズに含まれる仕上げ材を使用。
つや消しの質感である「マットバーニッシュ」を使います。
筆は塗装でも使う大きめの筆を使用。
ぺんてる株式会社のナイロン毛の筆。
「ぺんてる ネオセーブル 平筆14号」を使い、サクサクと進めます。
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